片頭痛・めまいに関するよくある質問
発作が起きたとき(急性期治療)
できるだけ早く治療を開始することが大切です。暗く静かな場所で休み、水分をとり、痛み止めは「我慢しすぎる前」に使うと効きやすくなります。
また、飲酒をしたり湯船につかると悪化することがありますので、発作中は控えます。
主に以下があります(症状の強さ・体質・持病に合わせて選びます)。
- 鎮痛薬:NSAIDs(例:イブプロフェン、ナプロキセン等)やアセトアミノフェン
- トリプタン製剤:片頭痛に特化した薬で、効かない場合でも別のトリプタンで効くことがあります
- ゲパント(ナルティーク):片頭痛の原因物質となるタンパク「CGRP」をブロックします
- ジタン(レイボー):寝る前や、夜間に痛くなりやすい方向けです
- 吐き気が強い場合:内服以外のトリプタン(点鼻・注射など)や吐き気止めを併用することがあります
予防・慢性化について
月4日以上の片頭痛がある場合、または月2日以上でも生活に大きな支障があり、急性期治療が十分効かない場合は、予防療法を検討します。
代表的には以下があり、効果・副作用・費用・妊娠可能性・併存症に合わせて選びます。
- 比較的費用が抑えられる経口薬(例:β遮断薬、バルプロ酸、ロメリジン、アミトリプチリン等)
- CGRP関連薬(内服のゲパント、注射の抗CGRP抗体など):経口薬が合わない・不十分な場合の選択肢になります
目安として、慢性片頭痛は「1か月に15日以上」頭痛がある状態を指します。それ未満は「反復性(エピソード)片頭痛」とされます。
片頭痛は生活習慣の影響を受けやすいです。次のような点を意識してみてください。
- 水分摂取、規則正しい食事、十分で一定の睡眠(睡眠不足・寝だめは頭痛の原因になります)
- 定期的な運動(有酸素運動がおすすめ)
- ストレス対策
- 誘因(寝不足、空腹、飲酒、月経、天候など)を把握する
体質的な要素もありますが、急性期治療を最適化し、必要なら予防療法と生活面の対策を組み合わせることで、発作回数や生活への支障を大きく減らせることが多いです。
めまい(前庭性片頭痛)について
片頭痛と関連して、繰り返すめまい発作が起きる状態です。めまいは、体が回る感じ(回転性)だけでなく、ふわふわ・ゆらゆら・歩きにくい感じなど、いろいろな形があります。
多くは5分〜72時間の範囲で続きます(もっと短いもの・長いものもあります)。
よくある誘因には以下のようなものがあります。
- 睡眠不足
- ストレス
- 空腹(食事を抜く)
- アルコールやカフェイン
- 強い光・におい・騒音
- スマホのスクロール、PC画面、スーパーの陳列などの“視覚刺激”
多くの場合、次を組み合わせます。
- 生活の整え(誘因を減らす):睡眠、食事の間隔、ストレス対策など
- 発作時の対処(頓服):頭痛の薬、吐き気の薬などを症状に合わせて使います(使いすぎは逆効果になることがあります)
- 予防治療(発作を減らす):片頭痛の予防薬を体質・持病に合わせて選びます
- めまいリハビリ:体を慣らす訓練で、ふらつきや生活の困りごとを減らすことがあります
次がある場合は、前庭性片頭痛だけでなく脳卒中などの可能性もあるため、すぐに受診を検討してください。
- これまでにない突然の激しい症状
- ろれつが回らない、顔や手足のしびれ・麻痺、二重に見える、飲み込みにくい
- まっすぐ歩けないほどの強いふらつきが急に出た
- 意識がぼんやりする、強い頭痛が急に始まった
肩こりについて
関係があることは多いです。片頭痛のある人は、首〜肩のこり・痛みを一緒に感じやすく、片頭痛の「症状の一部」として出ることも、片頭痛を起こしやすくする「きっかけ(誘因)」になることもあります。
肩こりが強い緊張型頭痛の方も、片頭痛の要素が混在していることが非常に多いと考えてよいです。
はっきり1つに決まるわけではありませんが、首・肩の痛みの信号と、頭の痛みの信号が脳の近い場所で合流して影響し合うことが関係していると考えられています(首の筋肉のこりが強いと、頭痛に関わる神経の仕組みが刺激されやすい、というイメージです)。
同じような仕組みで、顎や歯の痛みも片頭痛の方に多く起こると考えられます。
次のような「体の土台」を整えることは、肩こりにも片頭痛にも役立つことがあります。
- 軽い有酸素運動(例:息が少し弾む程度のウォーキング)を週2〜3回
- 首・肩まわりの筋トレを無理のない範囲で続ける
- 長時間の同じ姿勢を避け、こまめに休憩する
※ 運動やリハビリは「やりすぎ」で悪化する方もいるため、症状に合わせた調整が必要です。







