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頭痛

片頭痛とは?ー頭痛くらいで・・・と思う必要はありませんー

片頭痛とは?症状・原因・治療を解説

CGRP関連製剤による予防治療まで

片頭痛は、発作を繰り返し、仕事・家事・育児・学業などに大きな影響を及ぼす神経疾患です。単なる「頭痛の一種」として我慢せず、症状や生活への支障に応じて急性期治療と予防治療を組み合わせることが重要です。

片頭痛のQ&Aはこちら

片頭痛とは?

片頭痛は、脳の病気やけがなどが直接の原因ではない一次性頭痛の代表です。発作のない時期は普段どおりに過ごせることもありますが、頭痛発作を繰り返します。

日本では片頭痛の有病率は約8%と報告され、女性に多くみられます。世界では、GBD 2021(世界疾病負担研究)の推計で約11億6,000万人が片頭痛を有し、年齢で調整した有病率は人口10万人あたり約1万4,247人でした。

片頭痛は生活への影響が大きい疾患です

片頭痛のつらさは、痛みの強さだけでは測れません。発作中は予定を中止したり、暗く静かな場所で休まざるを得なかったりします。また、「また起こるかもしれない」という不安から、外出や仕事、家族との予定を控えてしまうこともあります。

日本の大規模調査では、片頭痛のある人の20.7%が中等度以上の生活支障を経験し、発作と発作の間にも41.5%が中等度以上の負担を感じていました。つまり、頭痛を感じていない時にも日常生活に支障を来すことが大いにあるということです。頭痛日数が少ない人にも、仕事の能率低下や生活の制限がみられます。

片頭痛重症度

YLDs(障害を抱えて生活する年数)とは

YLDsは、症状によって健康な生活がどの程度、どのくらいの期間損なわれるかを表す指標です。命を直接短くすることを示す数字ではなく、「痛みや吐き気、光・音への過敏さなどのために、十分に生活できない時間」を社会全体で推計したものです。

過去のGBD(世界の疾病負荷研究) 2016では、片頭痛は全疾患のなかでYLDsの原因として世界第2位と報告されました。 これは、一方、GBDの順位は調査年、年齢層、YLDsか障害調整生存年(DALYs:病気の全体的な負担)かといった指標によって変わります。より新しいGBD 2021では片頭痛はYLDの第4位とされています。現在のWHOファクトシートも2021年のDALYsでは神経疾患の中で第3位といずれも世界的に常に上位に位置する疾患といえます。

そして、その障害度は四肢麻痺や認知症、重い精神病と同等であるといわれています。

なお、GBD 2016での片頭痛発作時の「障害の重み」は0.434でした。これは、発作のある時間帯には完全な健康と比べて43.4%の健康損失があるとみなす集団推計です。個人の痛みを他の病気と単純に比べるための数字ではありません。

片頭痛重症度

 

これらのことから、片頭痛は個人の日常生活に大きな支障をきたすだけでなく、社会全体への疾病負担も非常に大きい疾患であることがわかります。一方で、適切な診断と治療、生活習慣の見直しによって、頭痛の頻度や程度、日常生活への支障を軽減できる可能性があります。決して「頭痛くらいで……」と我慢し、ひとりで抱え込む必要はありません。早い段階から適切に対処することは、片頭痛の慢性化を防ぐうえでもとても重要です。

片頭痛の症状

典型的には、数時間から3日程度続く中等度から重度の頭痛で、次のような特徴があります。

  • ズキズキするような拍動性の痛み
  • 片側、または両側の痛み
  • 歩行や階段など、日常的な動作で悪化する
  • 吐き気、嘔吐
  • 光がまぶしい、音がつらい
  • においに敏感になる

ただし、片頭痛が必ず片側とは限らず、必ずズキズキするとも限りません。「両側が重い」「締め付けられる感じがある」という方でも、吐き気や光・音への過敏さ、動作で悪化する特徴があれば片頭痛の可能性があります。

頭痛だけではない片頭痛の症状

片頭痛では、頭痛の前後を含めて、強い眠気、疲労感、集中しにくさ、首や肩の痛み・こり、めまい・ふらつき、頻尿、皮膚に触れるだけで痛いように感じるアロディニアなどがみられることがあります。特に、首や肩の痛み・こりを伴いやすいため、緊張型頭痛と思い込んでしまったり、そのように診断されてしまうことも多々あります。

診断が異なると、痛み止めを使いすぎてしまい、いつの間にか薬剤使用過多による頭痛も発症してしまうことがあるため、しっかりとした診察、診断が重要です。

一部の方には前兆があります。視界にギザギザした光が見える、視野の一部が見えにくい、手足や顔がしびれる、言葉が出にくいなど、一時的に起こる神経症状です。初めての症状、いつもと異なる症状、急に起きた強い症状は、自己判断せず早めに受診してください。

片頭痛はなぜ起こる?

片頭痛は、単に血管が広がるだけの病気ではありません。脳と顔面の感覚を伝える三叉神経血管系が関わり、痛みの伝達や感覚の処理が過敏になることで発作が起こると考えられています。

この過程で重要な物質の一つが、CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)です。CGRPは三叉神経から放出され、痛みの信号に関与します。こうした理解が進んだことで、CGRPやその受容体を標的とする片頭痛予防薬が開発されました。

片頭痛の誘因

睡眠不足や寝過ぎ、空腹、疲労、ストレス、ストレスから解放された時期、月経、天候・気圧の変化、飲酒などが発作のきっかけになることがあります。ただし誘因には個人差があり、特定の食品を一律に禁止する必要はありません。

頭痛日、月経、睡眠、服薬、生活への影響を記録する「頭痛日記」は、自分のパターンを知り、治療を選ぶ助けになります。*当院では頭痛日記は必須とはしておりません。

月経関連片頭痛

月経前後に片頭痛が起こりやすい方がいます。エストロゲンの急な変動によるものと考えられています。月経期の発作は、普段より長引いたり、強く出たり、治療が効きにくかったりすることがありますが、急性期治療や月経に合わせた予防治療を検討できます。月経と片頭痛については、今後別のコラムで詳しく解説します。

小児・思春期の片頭痛

片頭痛は大人だけの病気ではなく、小児・思春期にもみられます。決して珍しくなく、小学生で約3~5%、中学生で約5~10%の有病率と報告されています。つまり、クラスに1~2人はいるということです。子どもでは両側性の痛み、短い発作、めまい、腹痛や吐き気が目立つことがあり、学校生活に影響する場合があります。メンタルの状態が影響しやすい点も特徴です。小児・思春期の片頭痛についても、別の記事で詳しく解説します。

片頭痛の治療

発作が起きたときの急性期治療

痛みを抑え、日常生活への支障を減らす治療です。症状や体質に応じて、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの鎮痛薬、片頭痛に特化したトリプタン製剤などを使います。トリプタン製剤は、血管収縮させ、三叉神経からのCGRP放出と痛みの伝達を抑えることで片頭痛の発作を鎮める効果があるお薬です。発作が進んでからではなく、適切なタイミングで治療を始めることが大切です。 種類がいくつかありますので、お一人おひとりに合ったお薬を検討していきます。

トリプタン

一方で、鎮痛薬やトリプタンを頻繁に使い続けると、かえって頭痛が増える薬剤の使用過多による頭痛(MOH)につながることがあります。目安として、トリプタンは月10日以上、NSAIDsなどの鎮痛薬は月15日以上の使用が3か月を超える場合には、主治医に相談しましょう。

発作を減らす予防治療

予防治療は、頭痛日数だけでなく、発作の強さ、急性期治療薬を使う日数、生活への支障を減らすことを目的に行います。従来から、β遮断薬、抗てんかん薬、抗うつ薬、カルシウム拮抗薬などが用いられてきました。頭痛が月に3~4日ある、頻度は少ないが、発作時の症状が重い、日常生活に影響を来している、頭痛時の頓服薬を使用する回数が多い、このような場合は予防治療の導入が推奨されます。

CGRP関連製剤で片頭痛治療はどう変わった?

2026年時点で、日本では片頭痛予防の注射薬として、エレヌマブ(アイモビーグ)、フレマネズマブ(アジョビ)、ガルカネズマブ(エムガルティ)が使用可能です。CGRPそのもの、またはCGRPが作用する受容体を抑えることで、片頭痛発作が起こりにくい状態を目指します。

「50%レスポンダー率」とは、治療前に比べて月間片頭痛日数または月間頭痛日数が半分以上減った人の割合です。完全に頭痛がゼロになることだけが治療目標ではありません。

CGRP

ガルカネズマブ(エムガルディ)

ガルカネズマブ(エムガルディ)

海外の反復性片頭痛(月に頭痛がある日が14日以下)を対象とした第3相試験では、50%以上の減少がみられた人は、ガルカネズマブでおよそ60%、プラセボで36~39%でした。慢性片頭痛(月に頭痛がある日が15日以上)では、ガルカネズマブで約27%、プラセボで約15%でした。

日本人を対象とした反復性片頭痛の試験では、ガルカネズマブの効果は初回注射後早期からみられ、50%以上の減少がみられた人の割合は、投与開始後1週から6か月まで、プラセボより一貫して高い結果でした。ただし、この報告では、患者向けに紹介できる一つの代表値としての50%レスポンダー率は示されていません。

エムガルディ 臨床試験 のコピー

 

エレヌマブ(アイモビーグ)

エレヌマブ(アイモビーグ)

海外で行われた反復性片頭痛のランダム化比較試験では、月間片頭痛日数が50%以上減少した人は、エレヌマブ70mgで43.3%、140mgで50.0%でした。一方、プラセボでは26.6%でした。 慢性片頭痛を対象とした試験では、50%以上減少した人は、エレヌマブ70mgで39.9%、140mgで41.2%、プラセボで23.5%でした。慢性片頭痛では、反復性片頭痛よりも治療前の頭痛日数が多いため、同じ「50%減少」でも、実際に減る日数は患者さんによって異なります。

日本人を対象とした試験でも、エレヌマブ70mgはプラセボより月間片頭痛日数を減らし、50%以上減少した人の割合も高い結果でした。日本人を対象とした長期観察では、50%以上減少した人は24週時点で34.1%、52週時点で44.4%でした。ただし、長期データは治療を継続できた患者さんを対象とした結果であり、最初のランダム化比較試験とは性質が異なります。

フレマネズマブ(アジョビ)

フレマネズマブ(アジョビ)

日本・韓国で行われたフレマネズマブのランダム化比較試験では、反復性片頭痛で月間片頭痛日数は平均4.0日減少し、プラセボの1.0日減少より大きな改善でした。50%以上減少した人は月1回投与で41.3%、3か月ごと投与で45.3%、プラセボでは11.2%でした。 慢性片頭痛では、中等度以上の頭痛日数が平均4.1日減少し、プラセボでは2.4日減少しました。50%以上減少した人の割合は約29%で、プラセボの13.2%より高い結果でした。

実臨床の日本人228人を対象とした観察研究でも、3種類のCGRP抗体薬による治療後、月間片頭痛日数は3か月で平均7.2日減少し、50%以上減少した人は48.2%でした。ただし、観察研究はランダム化比較試験とは異なり、治療を継続できた患者さんが主な対象である点に注意が必要です。

副作用と安全性

エレヌマブでは、注射部位の反応、便秘、筋肉のけいれんなどがみられることがあります。まれに重い便秘、過敏症、高血圧が問題になることがあるため、症状があれば処方医に相談します。

フレマネズマブでは、注射部位の反応や過敏症が報告されています。

ガルカネズマブでも注射部位の反応がみられ、発疹や血管性浮腫などの過敏症には注意が必要です。

飲み薬のCGRP関連製剤「ゲパント」

CGRPを標的とする治療には、注射薬だけでなく、毎日または必要なときに服用するゲパントもあります。ゲパントは、CGRPの働きを抑える小分子薬です。2026年時点で、日本ではリメゲパントとアトゲパントが使用可能です。

リメゲパント(ナルティーク)

リメゲパント(ナルティーク)

リメゲパントは、片頭痛発作が起きたときの急性期治療と、発作を減らす予防治療の両方に使用できる飲み薬です。予防では、通常は1日おきに服用します。注射が苦手な方や、急性期治療と予防治療を一つの薬で考えたい方にとって、選択肢となります。

予防治療の場合

日本で行われたランダム化比較試験では、反復性片頭痛の患者さんがリメゲパント75mgを1日おきに12週間服用しました。治療終了時の月間片頭痛日数は、プラセボと比べて平均1.1日多く減少しました。薬剤群だけの効果を強調するのではなく、プラセボ群でも改善がみられたことを含めて評価する必要があります。

同じ日本人試験の長期延長では、観察期間と比べて月間片頭痛日数が平均4.5日減少し、55.4%の患者さんで片頭痛日数が50%以上減少しました。ただし、これは全員が無作為に薬剤とプラセボに分けられた期間の結果ではなく、治療を継続できた患者さんを中心とした長期観察のデータです。

急性期治療の場合

急性期治療については、日本人を対象とした試験で、服用2時間後に痛みがなくなった人の割合は75mgで32.4%、プラセボで13.0%でした。 ただし、すべての発作が完全に消失するわけではなく、効果には個人差があります。

副作用や持病などで、トリプタン製剤を服用できない方には、発作時のお薬として良い選択肢になると考えられます。

副作用として、吐き気、腹部の不快感、消化不良などがみられることがあります。まれに過敏症が起こることがあるため、発疹、顔や喉の腫れ、息苦しさなどがあれば、服用を中止して医療機関に相談してください。

アトゲパント(アクイプタ)

アトゲパント(アクイプタ)

アトゲパントは、片頭痛の発作を減らすために毎日服用する予防薬です。反復性片頭痛だけでなく、慢性片頭痛にも使用できる点が特徴です。

日本人の反復性片頭痛患者さんを対象としたランダム化比較試験では、12週間の治療により、プラセボと比べた月間片頭痛日数の減少幅は、10mgで平均1.57日、30mgで1.90日、60mgで2.10日大きくなりました。これは「飲んだ人の何%に効くか」ではなく、薬剤群とプラセボ群の平均的な差を示す数字です。

海外の臨床試験をまとめた解析では、アトゲパントを服用した患者さんのうち、片頭痛日数が50%以上減少した人の割合は、治療条件によりおおむね52~62%でした。ただし、試験の対象者や用量によって結果は異なり、すべての患者さんに同じ効果が得られるわけではありません。

慢性片頭痛を対象とした試験では、急性期治療薬の使用過多がある患者さんでも、アトゲパント60mgを1日1回服用した群で、プラセボより月間片頭痛日数が平均1.9日多く減少しました。50%以上減少した人は41.8%で、プラセボ群では24.9%でした。

副作用として、便秘、吐き気、疲労感や眠気などがみられることがあります。ほかの薬との飲み合わせに注意が必要な場合があるため、処方薬、市販薬、サプリメントを含めて医師や薬剤師に伝えてください。

ゲパントを使うときに大切なこと

ゲパントは、急性期治療薬の使用過多による頭痛を起こしにくい可能性が示されていますが、自己判断で頻繁に服用してよいという意味ではありません。服用日数や頭痛日数を記録し、効果と副作用を確認しながら治療を続けます。

注射薬とゲパントのどちらが適しているかは、反復性片頭痛か慢性片頭痛か、急性期治療が必要か、服薬のしやすさ、これまでの治療効果、副作用、妊娠・授乳の予定などを踏まえて判断します。薬の選択については、主治医にご相談ください。

以下を、「CGRP関連製剤の効果判定・継続期間」として追加できます。

CGRP関連製剤はどのくらい続ける?

CGRP関連製剤は、開始後すぐに効果が出る方もいれば、数か月かけて徐々に改善する方もいます。そのため、1~2回使用しただけで効果がないと判断するのではなく、一定期間評価します。

月1回注射するCGRP抗体薬では、少なくとも3か月連続して使用した時点で効果を評価し、効果が確認できる場合は12~18か月の継続後に、休薬を検討します。ただし、治療による利益が続いている場合や中止で悪化する場合には、必要に応じて治療を継続します。

まずは3か月を目安に効果を確認

効果判定では、次のような点を確認します。

  • 月間の片頭痛日数・頭痛日数が減ったか
  • 50%以上減少したか
  • 頭痛の強さや吐き気、光・音への過敏さが軽くなったか
  • 急性期治療薬を使う日数が減ったか
  • 仕事、家事、学校への支障が減ったか

「50%以上減少」は重要な目安ですが、それに達しなくても、発作が軽くなった、寝込む時間が短くなった、予定を中止することが減ったという改善があれば、治療効果があると判断できる場合があります。国際頭痛学会も、頭痛日数だけでなく、患者さん自身が感じる生活の改善や、片頭痛による支障の改善を治療継続の判断材料としています。

月1回投与の注射薬では3か月が一つの目安です。フレマネズマブなど3か月ごとに投与する薬剤では、効果が安定するまで6か月程度かけて評価することがあります。

なお、3か月時点で十分な効果がみられなかった患者さんの一部に、その後改善する「遅れて効く」ケースがあります。抗CGRP抗体薬を24週間使用した観察研究では、12週時点で反応が不十分だった患者さんの55.1%が、その後50%以上の改善を示しました。

1~1年半を目安に継続し、休薬を検討

効果が確認できた場合は、すぐに中止せず、1年から1年半程度を目安に継続します。その後、頭痛日数が十分に減っているか、生活への支障が軽くなっているかを確認し、休薬できる状態かを主治医と相談します。

ただし、12~18か月で必ず中止しなければならないわけではありません。休薬によって頭痛が再び増える場合、慢性片頭痛が続いている場合、仕事や生活への影響が大きい場合には、治療を継続することがあります。中止後に頭痛が悪化した場合は、頭痛日記を確認しながら、再開を検討します。

ゲパントの使用期間

リメゲパントやアトゲパントなどの内服ゲパントについても、服用開始後すぐに結論を出さず、通常は2~3か月程度を一つの目安として、頭痛日数や生活への影響を評価します。ただし、注射薬のように「何か月で必ず休薬する」という確立した基準はまだ十分ではありません。ゲパントの最適な長期使用期間や中止後の経過については、今後の研究が必要です。

治療期間は、薬の種類だけで一律に決めるものではありません。効果、副作用、頭痛の再発リスク、患者さんの希望、妊娠・授乳の予定、医療費や通院の負担などを考慮して、個別に決定します。

予防治療を考えたい方へ

頭痛日数だけでなく、仕事・家事・学校に支障がある、急性期治療で十分に抑えられない、薬を使う日が増えている、発作への不安で生活が制限されている場合は、予防治療について相談する価値があります。治療は、頭痛の頻度、症状、持病、妊娠・授乳の予定、これまでの治療歴、生活上の希望を踏まえて個別に選びます。 CGRP関連製剤の登場によって、これまでさまざまな治療を試しても十分に改善しなかった片頭痛にも、新たな治療の可能性が生まれています。

注射薬は、操作も簡便でご自宅での自己注射も可能です。症状が安定している場合や、通院の回数を減らしたい場合におすすめです。もちろん、自己注射の指導も行っていますので、お気軽にご相談ください。

筆者自身も、反復性片頭痛患者としてこれらの製剤を使用しております。比較的副作用が少なく、優れた薬剤であると実感しております。

片頭痛は「ただの頭痛」ではありません。適切な診断と治療により、発作の日数だけでなく、痛みの強さや生活への影響を減らせる可能性があります。急性期治療に加え、予防治療やCGRPを標的とした新しい選択肢も含め、我慢せず専門医にご相談ください。

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✓この記事の監修者
森高 千尋

脳神経外科・内科医師

森高 千尋MORITAKA CHIHIRO

森高クリニック 副院長

日本脳神経外科学会専門医日本脳卒中学会認定脳卒中専門医日本頭痛学会認定頭痛専門医

久留米大学医学部医学科卒業後、国立病院機構九州医療センターにて初期研修。久留米大学医学部脳神経外科学講座、福岡済生会総合病院、福岡和白病院等にて脳神経外科医としての研鑽を積む。脳神経外科専門医・脳卒中専門医・頭痛専門医として、片頭痛をはじめとする頭痛疾患や脳卒中の診断・治療に従事。令和8年より森高クリニック副院長に就任。

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