高濃度ビタミンC点滴療法の効果
ビタミンCは、シミの原因となるメラニンの生成を抑制します(美白効果)。
ビタミンCは、コラーゲンの生成を促進して、肌にハリや弾力をもたらします(美肌効果)。
体内で活性酸素を除去し、強い抗酸化作用を示すことで老化を遅らせ、若さを保ちます。
ビタミンCが高濃度になると発生する過酸化水素が、がん細胞だけに強い傷害を与えることで抗がん作用を示すことが研究で明らかにされています。
他の治療法と併用可能であり、従来の治療法の効果を減弱させるような作用はありません。
高濃度ビタミンC点滴療法の治療法
ビタミンCを溶解した製剤を静脈から点滴で投与します。
12.5gから投与を開始し、希望があれば徐々に増量します。
ビタミンCの量に応じて、時間をかけて点滴します。12.5gで約30分、25gで約45分、50gで約90分かかります。
ビタミンCは体内に貯蔵できないため、定期的に点滴を行うことでより高い効果が期待できます。
美容や疲労回復が目的の方は1〜2週間に1回の頻度で継続することをお勧めします。
癌の補助療法が目的の方は週2回程度から開始し、その後の病状に応じて頻度を決めます。
高濃度ビタミンC点滴療法の副作用
普段、食べ物などから摂取しているビタミンCの投与であり、副作用はほとんどありません。
血管穿刺部の痛み、頭痛、吐き気などの症状が起きることがありますが、点滴の速度を遅くすることでほとんどの場合は改善します。
稀に、腎機能障害や溶血が起こることが報告されています。
その他の注意事項
G6PD欠損症の方、腎臓の機能が低下している方、糖尿病でインスリンを使用中の方、心不全のある方、胸水・腹水・リンパ浮腫のある方、メソとレキサーとやボルテゾミブ(ベルケイド)を使用中の方などは治療を受けられません。
G6PDという酵素が欠損している方に高濃度のビタミンC25g以上を点滴すると溶血が起こってしまうため、初回のみですが、点滴を行う前にG6PDの血液検査を行うことが必要となります(検査は自費になります)。検査結果がわかるまでに1週間ほどかかります。他院での検査結果をお持ちの方はご持参下さい。
この治療法は、手術・抗がん剤・放射線治療などの標準的治療にとってかわるものではありません。
点滴の滴下に時間がかかるため、治療をご希望の際はあらかじめご予約をお取り下さい。
治療を受けられた方全員に必ず効果があるわけではありません。