SGLT-2阻害薬の効果
SGLT-2阻害薬は腎臓で糖(グルコース)が再吸収されるのを阻害し、糖を尿として体外に排出します。
1日あたり約70〜80g、約300kcalのブドウ糖を尿中に排泄します。
糖尿病患者を対象にした試験では、1ヶ月で約1kg、1年で約3〜4kgの体重減少を認めました。
※日本国内では肥満に対する効能は承認されていません。
SGLT-2阻害薬の内服方法
1日1回、1錠を朝食前または朝食後に内服していただきます。
腎臓の機能や糖尿病がないかを確認するための血液検査を行うことを推奨しています。また、腎臓の機能にあわせて定期的に血液検査を行うことを推奨しています(どちらも検査は自費になります)。
SGLT-2阻害薬の副作用
糖と一緒に1日約500ml程度の水分も失われるため、脱水になることがあります。
尿糖がでるため尿路感染症が起こりやすくなります(特に女性)。
過度な糖質制限をしていたり、食事で炭水化物(糖質)が摂取できていない状態では脂肪酸代謝が亢進してケトアシドーシスを起こすことがあります。吐き気、食欲不振、腹痛、過度な喉の渇き、呼吸困難、意識障害などがあった場合はすぐにご連絡下さい。
他の糖尿病薬を服用していなければ低血糖を起こすことはほぼありません。
副作用の症状が強い場合は薬の減量や中断が必要なことがありますので、医師にご相談下さい。
その他の注意事項
糖尿病や癌などの病気をお持ちの方、腎臓の機能が低下している方、妊娠中の方、極度に痩せている方は治療を受けられません。
20歳未満の方への治療は行っておりません。
脱水や尿路感染症を防ぐために1日500ml程度、これまでより多く水分補給をお願いします。
ケトアシドーシスを発症する恐れがありますので過度な糖質制限はお控え下さい。
尿に糖が排出されるため、尿検査では尿糖が陽性になります。
治療を受けられた方全員に必ず効果があるわけではありません。
3〜4ヶ月治療を行っても効果がない場合は中止をご検討下さい。
内服を忘れた場合は、昼までに気づいたときはその時点で内服して下さい。