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禁煙外来とチャンピックス(バレニクリン):

禁煙は、将来の病気(心臓・脳の病気など)を減らすために最も効果が大きい生活改善の1つです。心臓の病気がある方では、禁煙した人は続けた人より早死にのリスクが36%低いと報告されています。

禁煙は「気合い」だけより、外来でのサポート+お薬を使う方が成功しやすいです。

禁煙で予防できる病気(データでわかること)

  1. 心臓・血管の病気(心筋梗塞、狭心症、足の動脈硬化など)

心臓の病気がある方(慢性冠動脈疾患など)では、禁煙は予後(将来の経過)を改善し、死亡リスクを36%下げるとされています。 

足の動脈硬化など血管の病気がある方でも、禁煙は死亡や重い合併症が減ることが示されています。

2.  脳卒中(脳梗塞、脳出血など)

喫煙は脳卒中リスクを上げます。研究のまとめで、喫煙者は脳梗塞が約2.17倍、脳出血が約1.77倍、くも膜下出血が約3.46倍リスクが高いと報告されています。

受動喫煙(周りの煙)でも脳卒中リスクが約1.23倍上がるとされています。

3. 糖尿病がある方(生活習慣病)—禁煙の「続けやすさ」を助ける

2型糖尿病の方を対象にした研究のまとめでは、バレニクリンは1年後(52週)でも禁煙継続を増やす効果が統計学的に有意でした(禁煙が続くほど、長期の心血管リスク低下につながります)。

チャンピックス(バレニクリン)とは

たばこの「ニコチンが欲しくなる仕組み」に働きかけて、吸いたい気持ちを減らし、吸っても“おいしい・落ち着く”感じを弱める薬です。

脳卒中予防ガイドラインでは、禁煙治療薬の中でバレニクリンは、ブプロピオンやニコチン単剤より禁煙成功率が高いとまとめられています。

安全性(心臓や血管への影響が心配な方へ)

大規模試験(EAGLES:参加者 8058人)では、治療中~1年の観察で、重い心血管イベント(心筋梗塞・脳卒中・心血管死など)は全体で0.5%未満と低く、バレニクリンはプラセボ等と比べて増えませんでした。

研究のまとめ(メタ解析:38試験・12706人)でも、バレニクリンは心血管の重い副作用が増えない結果でした(RR 1.03)。

よくある副作用(代表例)

吐き気、眠りにくい、夢がリアル、頭痛、だるさなどが起こることがあります。

(つらい場合は、我慢せず相談してください。飲み方調整や別の方法があります。)

禁煙外来で一緒にやること(成功率を上げるコツ)

外来での定期フォロー+お薬が基本です。

「吸いたくなる場面」(食後・飲酒・仕事の休憩・ストレス時など)を一緒に整理して、代わりの行動(深呼吸、水、散歩など)を決めます。

治療期間は約12週間、期間中に計5回程度受診していただきます。

ご検討される患者さんは、ぜひお気軽にご相談ください。